タンザニア Tanzania
ダンガニーカ湖(水が集まるという意味)がある大陸部とインド洋のザンジバル島(黒い海岸という意味)、アフリカの総称であるアザニア(別天地という意味)の合成語が国名の由来である。
タンザニアの国旗は1964年の統合時に、青・黒・緑のダンガニーカと黒・黄・青のザンジバルの国旗を統合して作られた。緑は国土と農業、黒は国民、青はインド洋、黄色の2本線は豊かな鉱物資源を表している。
人口:約5700万人
面積:94.5万平方キロメートル
世界の生産に占める割合:0.56%
生産国ランキング:世界第16位
収穫期:ロブスタ種 4月〜12月、アラビカ種 7月〜2月
主な品種:アラビカ種70%(ブルボン、ケント、ニアサ、ブルーマウンテン)
ロブスタ種30%
主な生産地:キリマンジャロ、ンゴロンゴロ、ルブマ、ムベヤ、キゴマ、ブコバなど
タンザニアのコーヒーは、1898年にキレマ村の教会の裏庭にイエズス会のカトリックの宣教団がコーヒーの木を植えたことによってもたらされたと言われています(諸説あります)。タンザニアではロブスタ種も栽培されますが、大部分はアラビカ種です。タンザニアでは生産量の変動が大きく、コーヒーの木1本あたりの生産量が乏しいだけでなく、価格の下落、トレーニングや機材の不足など様々な問題に直面しています。ほぼ全てのコーヒーが家族経営の小規模農園で栽培されており、約45万の家族、約250万人がコーヒー栽培に携わっています。他のアフリカ諸国と同様にタンザニアでも競り(オークション)でコーヒーが売買されますが、良質なコーヒーはバイヤーにより直接取引することもあり、このことにより良質なコーヒーは高値で取引されるため、サスティナブルな生産サイクルが維持されています。
主な産地:
キリマンジャロ(標高1500~2500m)
キリマンジャロの語源はスワヒリ語で「輝く山」といわれており、豊かな土壌に白く積もった雪が溶けて輝く様子が描かれている。キリマンジャロ山の高原の火山性土壌と高い標高と雪解け水の豊かな水源という栽培環境のおかげで、東アフリカでも有数のコーヒーが育つ生産地となっている。すっきりとした爽やかな酸味が特徴です。タンザニア=キリマンジャロと呼ばれているのは全日本コーヒー公正取引委員会が「キリマンジャロ=タンザニア産のアラビカ種の豆。ただし、ブコバ地区を除く」と規定しているからである。ただし最近では、あえて栽培された農園や地区の名前を冠するものも増えてきている。
ンゴロンゴロ(標高1300~1700m)
スワヒリ語で「巨大な穴」を意味する言葉。巨大な火山のカルデラの中には多くの自然と野生動物が生息している地域。豊かなコクと甘み、チョコレートのような口当たりが特徴です。
ルブマ(標高1200~1800m)
スターバックスのコーヒーで有名になった地区。この高原はコーヒー栽培の歴史が浅いですが、近年の品質向上により徐々に生産が拡大しているエリアとして注目されています。優しい酸味でバニラやナッツの香りが特徴です。
ムベヤ(標高1300~1800m)
タンザニア南部の高原地帯で、キリマンジャロで有名な北部より標高が高い地点もあり、若い生産者が生産を牽引する注目のエリア。明るい酸味とフルーティな甘みが特徴です。
キゴマ(標高1700m)
ブルンジに近いタンザニア西部の地区。ジューシーで優しい酸味のコーヒーが特徴です。
ブコバ
ウガンダに近い国土の北西端の地区。ビクトリア湖沿岸に位置し、タンザニアのカネフォラ種(ロブスタ種)の殆どを生産しています。
グレード
タンザニアのグレードはスクリーンサイズと品質でグレードが決まります。スクリーンサイズによるグレードはAA〜Cの4段階に格付けされ、さらにAAより著しく大きいものはエレファント(E)、Cよりも著しく小さいもの、欠けがあるものはTやTT、重量があるものはグレードにファット(F)がついたり(例:AF、BFなど)、丸豆のピーベリー(PB)などがある。AA〜C以外の豆は異形でありグレードはCより下である。品質によるグレードは9段階あり、最上品がFINE、標準品がFAQ(Fair Average Quality)、最下位品がVERY POORである。
スクリーンサイズによる格付け
AA:6.75mm以上
A:6.75mm未満〜6.25mm以上
B:6.25mm未満〜6.15mm以上
C:6.15mm未満〜5.90mm以上
これ以外に異形を表すE、T、TT、F、PBなどがある。
品質による格付け
FINE(最上位品)
FAIR GOOD
GOOD
FAQ+
FAQ(標準品)
FAQ-
POOR FAIR
POOR
VERY POOR(最下位品)
以上、タンザニアの紹介でした。
最後まで一読いただきありがとうございました。