Coffee of Origins 〜ブルンジ〜

ブルンジ Burundi

民俗学のルンディ族に由来する。ブは国と言う意味でルンディは「ふくらはぎの人々」と言う意味である。なお、ルンディ族は現在、この地にいない。

国旗の3つの星はフツ族・トワ族・ツチ族の主要3部族の「団結・努力・進歩」を表している。白のX十字はキリスト教の聖アンドリュース旗であり、この国がキリスト教国であることを示している。赤は独立闘争と革命を、緑は未来への希望と発展を、白は平和を象徴している。

人口:1255万人

面積:27.8万平方キロメートル

世界の生産に占める割合:0.14%

収穫期:2月〜6月

主な品種:アラビカ種(ブルボン、ジャクソン、ミビリジ)96%、ロブスタ種4%

主な生産地:ンゴジ、キリミロ、カヤンザ、ムミルワ、カルシ

 

ブルンジのコーヒー栽培は1930年代に始まりましたが良質なコーヒーが専門家の目に留まるには多くの年月が必要でした。政治環境が安定せず内紛が起こったり、内陸国であるが故に買い手に品質を落とさずに輸送するには多額の費用がかかるためです。2005年に新たな大統領が選出されてからは国と国際民間企業がコーヒーに投資を始めると徐々に小規模生産農家も自己決定権を高めるために協同組合を組織し始めました。

ブルンジでは生産量のほとんどがブルボン、ジャクソン、ミビリジといったアラビカ種ですが、化学肥料や農薬などを購入する資金がない農園が多いため、ほとんどが有機栽培です。小規模農園の数は60万でブルンジの人口のおよそ半分にあたる約500万人がコーヒーに関わっておりブルンジの主要産業になっています。

ブルンジのコーヒーといえば「ポテトフレーバー」がありますが、国内の研究で問題を抑えるために努力しているようです。

 

主な産地:

ンゴジもしくはヌゴジ(標高1200〜1800m)

ブルンジの北部、ルワンダに隣接する国境の県。標高が高く豊かな土壌がありコーヒー生産に適した土地であり、ブルンジのウォッシングステーションの25%がありカヤンザに並ぶブルンジを代表する生産地である。

 

カヤンザ(標高1600〜1900m)

ブルンジの北部、ルワンダに隣接する国境の県でンゴジの西に位置する。高い標高と豊かな水源があり非常に品質の高いコーヒーの生産地として知られている。

 

キリミロ(標高1800m)

国土中央のギテガ市にソジェスタルが管轄する国内最高地点のウォッシングステーションがあり綺麗な水を使うことができるためコーヒーの品質が高い。

 

ムミルワ(標高1400〜1800m)

ブルンジの西部の街ブジュンブラから東にあるクムガルロの山岳地帯に位置する。標高が高くコーヒーの生産に適している。フリーウォッシュド(FW)Aグレードのコーヒーを生産するソジェスタル、ムミルワ協同組合のウォッシングステーションは1991年に設立され、年間1200〜1500トンのコーヒーを生産するまでに成長している。

 

カルシ(標高1600〜1800m)

商品説明でカルシ地区と書かれることが多いが、現在の地理にカルシ地区はない。カルジ県のなかにカルシの名称がついた場所(大学や病院など)があったり、カルジ県をカルシ県と呼ぶ人がいたりするようだ。コーヒーでカルシと付いてる時はカルジ県で生産されブジェニュジなどのウォッシングステーションに持ち込まれたものを指すようである。カルシもまた高い標高と豊富な水源がありコーヒーの生産に適しており良質なコーヒー産地となっている。

ジェスタル(ソゲスタル)

国営のウォッシングステーションの管理会社。フランス語。

Sociétés de gestions des stations de lavage(国営の水洗施設の意)

ブルンジでは約60%がソジェスタルがウォッシングステーションを運営していると言われている。

 

グレード

ブルンジのグレードについては公開されてませんが、一般的に豆の大きさや品質によって決められていると考えられています。また、カルシ、カヤンザ、ンゴシは特に良質のコーヒーが出荷されることから良質なコーヒーのグレード(ブランド)と捉える専門家もいます。豆の大きさについては17から15で大きいものほど評価が高く、品質に関してもカッピングを行い良い豆ほど評価が高くなるようです。なお、グレードは3段階あり一番上がAA ,A,Bとなります。ブルンジの格付けはこうです!と断言する方もいますが、情報が公開されてないため正確なことは分かりません。情報がないからこそ産地や水洗方法で格付けが決まるといった真偽不明な情報も出るのだろうと思います。

 

最後まで読んでいただきありがとうございます。